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MANAGER'S VOICE
Estimados aficionados!
リカルド ロドリゲスです。
我々は4月11日から5月1日までの3週間、タイのブリーラムに滞在し、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージ6試合を戦いました。
私は以前タイにいるとき、ACLの予選で中国に遠征して北京国安と対戦したり、国内で海外のチームを迎えたりという経験をしています。ホーム&アウェイ方式がACLの魅力だと言えるでしょうが、今回は6試合すべてがブリーラムでの集中開催で行われました。
Jリーグと違い、かなり引いて守るチームが多かったですが、良い経験でしたし、次のステージに進むことができたのも良かったです。最終的にケガで離脱していた犬飼(智也)以外の全員が試合に出場することができました。今後はリーグ戦にまだ出ていない選手の力が必要になってくるので、大事な経験となりました。しかし、負傷者が出てしまい、3人は手術が必要なほどのケガだったことは残念です。
また、選手たちが共同生活をしながら過ごすことができたのも良かったと思います。もちろん、多くの試合があって、フィジカル的にもメンタル的にも疲れがたまっている状態で、検査をしながら練習場とスタジアム以外は外に出ることがないというのはストレスだったでしょう。キャンプならば、少し遊びの要素を取り入れる時間もありますし、オフも作れますが、中2日で試合が続く日程だったので、常に集中していなければいけませんでした。第3戦から第4戦にかけて、最も難しい時期を迎えたと思いますが、それを乗り越えることができました。
集中開催だったので移動距離が少なかったのは良かったですが、一般的にこの方式では観客がほとんど入りません。ただ、我々の試合にはレッズサポーターのみなさんが駆けつけてくれて、まるでホームのような雰囲気を作ってくれました。キックオフから終了まで、声援を続けてくれたことに本当に感謝しています。
帰国して約1週間後の5月8日、アウェイで行われた柏レイソルとのJリーグ第12節はスコアレスドローに終わりました。
決定機がありながら、点を決められずに勝てなかったことは残念です。後半も決定機は作れていましたが、相手が守り方を変えてきたのでやりにくくなりました。
Jリーグの試合では、内容で相手を上回りながらあまり点が取れないという試合が続いています。良い内容を結果や順位表に反映するようにしていかなければなりません。
ただ、柏戦ではフラッグの波があったり、ゴール裏だけでなくメインスタンドにも多くの赤いユニフォームの人がいたり、情熱を感じることができました。
今日は約1カ月ぶりに埼玉スタジアムに戻って、サンフレッチェ広島とリーグ戦を戦います。
広島は外国籍のFWが強力ですし、違った特長を持つ両ウイングバックにも気をつけなければなりません。またインサイドハーフが飛び出してくることもあります。縦への速いプレーが特長のチームです。前節は鹿島アントラーズに勝っているので、自信を持って臨んでくるでしょう。
私たちは勝つために全力を出し切らなければいけません。
これまでホームゲーム3試合で退場者を出してしまい、勝ち点を取り逃がしていますが、ここからのホーム3連戦に勝って、順位表の位置をグッと上げたいと考えています。そのためには、まず1勝が必要です。
今日、サンフレッチェ広島に勝って自信を強いものにし、その自信を胸に次の横浜F・マリノス戦、そして鹿島アントラーズ戦に向かっていきます。ホームで3連勝することで、勢いを持って今後のリーグ戦に臨みたいと思っています。
今日もみなさんの後押しをお願いします。
Muchas gracias!
PLAYERS' VOICE
初めての経験となったACLでは、第1戦から第5戦までフル出場し、山東泰山との第2戦ではPKを決めた。
「いろいろな国の違うスタイルのチームと対戦できて、すごく良い経験でした。グループステージも突破できて、まだ試合があるのもうれしいです。
普段より暑い気温の中、ハードスケジュールだったので多少疲れはありました。ただ、これまでのキャリアの中でそういうことは経験しているので、それほど問題にはなりませんでした。体はでき上がっているので、今後も戦う準備はできています。
第6戦も出場する準備はできていましたが、監督が良い判断をして、テツ(知念哲矢)とコウタ(工藤孝太)が出場することになりました。テツの素晴らしい2ゴールが生まれたので、私もうれしかったです。
サポーターの応援は素晴らしいものでした。あの歌を一緒に歌えたらいいなと外国籍選手同士で話していました。勝った試合のあとにサポーターと選手が一緒に歌っている映像を見ました。ああいう日が戻ってくることを願っています」
柏戦にもフル出場し、後半アディショナルタイムにはCKの流れからシュートを狙ったが、惜しくもクロスバーに嫌われた(※動画あり)。ACLでもそうだったが、ボールを持ち上がって攻撃に参加する場面が多くなり、フィニッシュも見られるようになってきた。
「互いにチャンスの少ない試合でした。後半になって相手が立て直してきたので多少、運も必要な試合でした。お互いに決めきれませんでした。
あのシュートは、相手が1人プレスに来ていたので、緩いボールは打てないなと思いました。しっかりボールをとらえるように集中していました。簡単なシュートではなかったですが、当たった瞬間の感触は良かったです。あと50センチ下だったら入っていたかもしれませんね。後ろにレッズのファン・サポーターがいたので、ポジションに戻るときにあれが入っていたらなと考えていました」
基本的にはフィニッシュよりも、自分が攻撃の起点になったり、前線に厚みをつけたりすることを意識しています。シーズン前にも言いましたが、今季は自分のポテンシャルをどんどん発揮していきたいと考えていて、今はそれが出てきている状況です。これからも自分が攻め上がる形を作っていきたいと思っています。
次の広島戦でしっかりと勝ち点3を取って勢いに乗りたいです。そしてマリノス、鹿島と簡単ではない相手との戦いに向かいたいです」
3月6日の湘南戦で負傷して離脱が続いていたが、ACLのグループステージで復帰。第4戦の大邱FC戦で75分から途中出場した。ACL出場は今回が初めてとなる。
「相手が徹底して引いてくるチームだったので、復帰戦としてはやりやすかったです。ACL初出場という雰囲気はあまりなかったです。もともとタイに行ってからコンディションを整えて、途中の試合から復帰したいと考えていたので、それが予定どおりに進んで良かったです」
復帰まで約1カ月半の期間を要したが、ACL第5戦のライオン・シティ・セーラーズ戦で先発復帰。柏戦にも先発し、Jリーグでの復帰も果たした。柏戦では4分に相手のボールをカットした後、関根貴大との連係で縦パスを出すシーン(※動画あり)や、同じく関根からのパスをダイレクトで前線に送るシーン(※動画あり)など、チャンスを演出する場面が見られた。
「離脱中に考えていたのは、まずケガを治すことですが、チーム状況があまり良くなくて、点も取れていなかったので、そこを何とかしたいと考えていました。柏戦でも自分の持ち味は出せたと思っています。
ここからホーム3連戦ですが、ここまで思ったような結果が出ていないので、是が非でも3連勝したいです。今は攻撃の質みたいなものが問われていると思います。僕も味方がやりやすいようなパスを出していきます」
平野もレッズサポーターの声援を初めて受けた選手だ。
「ACLで最初の3試合はメンバー外だったのでスタンドで見ていたのですが、声の大きさがすごかったですね。最後の試合は途中でスコールが来て、どうするんだろうと思っていたんですが、更に声援が大きく聞こえました。。改めてレッズサポーターのすごさを感じました。」
ACLでは第2戦の山東戦に先発出場。後半アディショナルタイム、中盤でフィジカルの強さを見せてボールを運び、宮本優太のパスを受けてエリア外からチーム6点目を決めた。また山東との第6戦では13分、ほぼ同じ位置から今度は左足でゴールを決め、大量点の口火を切った。練習でも左足のシュートは何度も見せている。
「左足はかなり使えるというほどではないですが、シュートに行くときなど、右足に持ち替えたり、足を合わせたりすることはありません。左で打つタイミングだったら、そのまま左で打ちます。それほど左足を鍛えたということはないんですが、『左でもボールを扱えたら強みになるな』とは思っていて、左でも蹴っていたらそれなりに使えるようになりました。
ACLではボランチで出場し、点が取れたことはとてもプラスだと思っています。あのような局面でミドルシュートを打てる選手はあまりいないと思いますし、自分がそういう部分を持っているということを見せられたのは大きかったです」
柏戦はメンバー外。ボランチ陣の激しい競争に割って入るには、まだ時間がかかるか。
「自分自身の調子は良かったんですが、周りの選手の調子も悪くはなかったので、正直なところメンバーに入るのは難しいかなと思っていました。ACLで2点取ったといっても、自分が出た試合と比べたら、Jリーグのほうがはるかにレベルが高いですから。
ただ、チームはJリーグで勝てていないので、自分も力になれたらと思いますし、レベルが高いところで自分の力を試したいです」
Jリーグでは京都との開幕戦で先発。このときは前めのポジションだった。その後はボランチで2試合に途中出場。セットプレーの練習ではキッカーを任されることもある。
「京都戦のように走り回ることもできるんですが(※動画あり)、やはりボールをたくさん触って、前を向いて試合を組み立てるのが得意です。そういう意味ではやはり自分はボランチでやっていきたいと思います。
自分がセットプレーのキッカーとして見られているかどうかは分かりませんが、蹴りたい気持ちはすごくあるので、いまキッカーをやっている人たちと同じくらいになれればと思っています。チャンスがあったときに良いボールを蹴っていかないと認めてもらえないので、練習を続けるしかないですね」
レッズ加入後、サポーターのチャントなど声援を聞いたのはACLが初めてだった。
「自分が大学2年のとき、天皇杯でレッズと対戦しましたが、声援を聞いたのはそのとき以来です。人数はそのときの駒場の試合とは比べようもありませんが、タイに来ていただいた方々の声は人数以上の大きさがあって、サポーターの力のすごさを感じました。満員の埼スタで声出しが解禁されればすごいことになると思います。他のみんなもそれを願っていると思います」
INTERVIEW
西野努テクニカルダイレクター
AFCチャンピオンズリーグ(ACL)のグループステージを戦った浦和レッズは、4勝1分け1敗の成績でグループFの2位となり、各グループ2位の成績上位2位でノックアウトステージ進出を決めた。レッズとしては集中開催方式は初、暑いタイで中2日の6連戦という過酷な条件も初めての経験だった。
西野努テクニカルダイレクターによるACL総括は5月6日の「LINEニュース」で配信されたが、ここでは試合を見て感じた疑問や意見などをぶつけ、答えてもらった。
6試合で20ゴール。課題の決定力は上がったのか?
グループステージでは6試合で20得点と大量ゴールを挙げ、6選手が今季公式戦初ゴールを記録した。しかし、「組み立ては良くてもフィニッシュが決まらない」と言われ続けたチームの決定力が改善されたと言うにはまだ早計だろう。ライオン・シティ・セーラーズ戦や山東泰山戦ではビッグチャンスを逃した場面もあり、大邱FCとの2試合は無得点だった。
「個人とチームの両方の問題があります。個のクオリティーは確かに必要で、ボックス内で自分にボールが出てきたときに、ボールが速かろうが高かろうが低かろうが、枠に放り込めないというのは大きな課題です。そういった能力のある選手を獲得するのも一つの解決策ですが、今のチームには能力の高い選手が多いので、これからその課題を克服していってくれれば、年間2ケタ取る選手が何人か生まれるはずです。そこに期待しています。
もう一つの課題は、クロスが入っているのに中に人がいないという状況です。アレックス(シャルク)にはニアに入り込む役割を期待しています。それがあると、中央やファーの選手が生きますから。ボックスの中に入る人数を増やせば後ろでリスクを負うことになりますが、リスクマネジメントをしながらゴールを増やしていきたいです」
大邱との第3戦の戦い方はあれで良かったのか?
グループステージのヤマは第3戦だった。ここで大邱に負けたことが第4戦を難しくし、結果的にグループ2位になった。グループ2位だと他グループの結果次第となり、突破が確実とは言えなかった。第2戦を終えた時点で大邱を勝ち点3上回っていたのだから、勝たなくてはいけないのは相手のほう。大邱が前に出てこないなら、レッズもリスクを冒さずドローで十分、という構えを取れば大邱のほうがリスクを取って出てきたのではないか。
「戦い方で相手に負けました。たぶん相手はチームとしての力の差を感じていて、逆にやることを明確にしてきました。人数を掛けて守り、カウンターで1点を取るというやり方です。180分の勝負なんだということを冷静に考えることができていればまた違ったかもしれませんが、90分の勝負にいってしまった感はあります」
相手の狙いははっきりしていたのだから、そういう試合では得点を狙いつつも絶対に失点しないようなリスク管理が必要だったはず。失点の場面はフリーでクロスを上げさせ、フリーでヘディングを打たれている。守備のコンセプトが守られていなかった。
「個々のポジショニングなどの問題もありますが、チームとしてそういう場面を作らせてしまったことが一番良くありません。相手がスローインをクイックで入れてきて、こちらはうまく守備に切り替えられなかった。チームとしてのバランスが悪く、今が危険な時間だというアラートが働いていなかった。そこをうまく相手に突かれました。これから試合のレベルが高くなると、ああいう一瞬でやられてしまいます。今回はそれを経験できたとポジティブに考えていますが、チームとしての戦い方の統一、という点ではまだ突き詰めていかないといけません」
序盤2試合の大勝に悪影響はなかったのか?
第1戦、第2戦では相手に力の差があり、大邱との対戦を前に緩みが出たということはないか。
「正直、緩い空気はありました。本来はもっと点を取らなければいけないような相手でしたが、一般的には大量得点の試合。違う環境に来て、連戦という普通とは違う条件の中、周りからは『おめでとうございます』と言われる。そんな中でフワフワしてしまったところはあったかもしれません。
結果論ですが、第2戦の山東戦に第6戦のメンバーを持ってきても良かったかもしれない。しかし、勝たなくてはいけない試合で、何があるか分からないし、審判の笛もどこまで信頼できるものか分からない。レッズとして初めてのレギュレーションでもあり、慎重になっていたと思います」
西シェフ帯同の効果はあったのか?
戦う環境作りの面で、西芳照シェフの帯同にはどういう効果があったのだろうか。
「暑い中での連戦でも選手が体重を落とすことがないよう、いろいろなものを出してくれました。ホテルの環境も良かったし、食事が良かったから、3週間滞在していてもコンディションが崩れることはありませんでした。選手と同じ物を食べているスタッフの体重が増えてしまって、トレーニングジムで毎日汗を流していたほどです(笑)。
今回の遠征だけではなく、今季はメディカル面での選手管理がより精緻になっていますし、管理栄養士さんが入ってきたこともあり、選手への働きかけもきめ細かくなっています。メディカル面は全体として昨年より質が上がっています」
決勝進出に向けて韓国勢の対策は?
決勝まで勝ち進むためには、おそらくどこかで韓国勢に勝たないといけない。その準備は?
「韓国勢に勝つためというより、いまチームとしてやろうとしていることの精度を上げていくことが大事です。パスの正確性を上げる、自陣でのビルドアップでボールを奪われない、セットプレーで決めきる、リスクマネジメントをしながらいかに攻撃にリスクをかけられるか、そういう部分を高めていかなくてはいけない。韓国勢相手には対人の強さなども必要ですが、ACLで勝つためにはJリーグで勝てるようにクオリティーを上げる必要があると思います」
現地でのサポーターの応援は?
試合の中継でレッズサポーターの声がよく聞こえたが、スタジアムの雰囲気は?
「今回は全くアウェイを感じませんでした。それどころか、ホームの雰囲気を感じました。空っぽのスタジアムではなく、我々を支えるために現地まで来てくれた数十人のサポーターはとても力強かったし、そこは全く違います。最終戦では100人ぐらいに増えていたのもうれしかったですね。最後は大雨で横断幕などを出すのも大変だったと思いますが、選手のバスが出るまで見送ってくれました。
タイのブリーラムという遠い地まで来て、一緒に闘ってくれたみなさんに感謝しています。ありがとうございました」
ALWAYS FOR REDS
文●清尾 淳
初めは、違和感なく受け止めていた。
久しぶりに浦和レッズの試合をDAZNの生配信で見た4月15日、ACLグループステージ初戦のライオン・シティ・セーラーズ戦でレッズサポーターが発していたチャント。ACLでサポーターの声援があるのに何の不思議もなかった。
だが、それが今は当たり前のことではないのだと、しばらくして気がついた。日常と非日常が入れ替わってしまっている現在、Jリーグでレッズの“日常”が戻ってくるのはいつだろうか。
6年前。
2016年4月10日、レッズは日産スタジアムで横浜F・マリノスと対戦した。結果はスコアレスドローだったが、横浜FMにほとんど攻撃らしい攻撃をさせず、ずっと相手を敵陣に封じ込めていた。「ドン引きするなよ、つまんないだろ」と毒づきたくなるような試合だった。
その2週間後の4月24日、等々力陸上競技場。川崎フロンターレとのJ1リーグ1stステージ第8節を戦った。こちらは1-0の勝利。いつもどおりの丁々発止で気が抜けない試合であったが、なぜかレッズのプレーに余裕が感じられた。川崎のプレスが緩く感じられるほどだった。最後は森脇良太の右クロスを李忠成がゴール前でフリックし、フリーの武藤雄樹がワンタッチでゴールして決勝点を挙げた。
横浜FM戦は埼スタで広州恒大に勝った5日後、川崎戦はアウェイでシドニーFCと引き分けた4日後だった。この神奈川県の2チームに、それまでの対戦よりかなり優位に立つ試合をしたことは、“ACL効果”だと僕は思った。
ACLに出てくるのは各国の王者、またはそれに準ずるチームなのだから強豪であることは間違いないし、何より国の看板を背負っているから強度の高い試合になる。勝敗はともかくACLで戦い続けることで、そういう試合にチームが慣れてくる、ということを実感したシーズンだった。
今回もそれを期待していた。
だが、出場枠が広がったことで初出場のクラブが増え、中国勢はセカンドチームを出してくるし、集中開催だからアウェイ感はほぼゼロ。2019年までのグループステージとは状況が大きく変わっていた。
帰国した西野努テクニカルダイレクターは「相手が全くと言っていいほどプレスを掛けてこなかった。今回は逆の効果のほうが怖い」と語っていたが、多くのサポーターもそれが心配だったのではないか。
5月8日の柏レイソル戦を見る限り、それは杞憂だった。スピードや相手のプレスへの備え、攻守の切り替えなどが、1カ月の間に鈍(なま)ったとは思わなかった。
一方、チャンスは作っても決めきれないという部分が改善されていることもなかった。6試合で20得点したことが弾みになるかと思ったが、その効果はまだ表れなかった。Jリーグでは札幌戦から4試合連続ドローとなった。
しかし4月までの試合と比べ、何度かあったチャンスの質からは、勝利に近づいてる感触があった。ACLで経験を積んだ選手が競争を活性化させ、チームを押し上げることも考えられる。開幕以来、器に少しずつ注ぎ込まれてきた水がいっぱいになって、そろそろあふれ出すころ。そんな状態を想像している。
今回の遠征で選手たちが最も鍛えられたのは、中2日の6連戦と暑い気候に耐えることに加えて、練習と試合に行く以外はホテルから一歩も出られないという状態を乗り越えたことではないだろうか。
ここからはブリーラムでの3週間とは対照的なホーム3連戦。ドロー続きの閉塞感を打ち破ってくれると信じている。
サポーターが声を出して応援できる浦和レッズの日常が戻るには、まだ時間がかかるかもしれないが、埼スタからみんなが笑顔で帰って行く日常を先に取り戻したい。